カゴ釣りの世界 「釣行記録」 2009年

 

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2009年5月4日(月) 伊豆・カゴ釣り

長潮、静穏/南西風、雨/曇り/晴れ
釣果: 魚影なし

5月の連休ともなれば何かしら釣れるだろうと期待して、久々に伊豆へ釣りにでかけた。2度ほど大粒の通り雨に見舞われたが、風は弱く海は穏やかで、いかにも春らしい天候だった。
カゴ仕掛けを海に投入するのは実に5ヶ月ぶりで、ウキが波間に浮かぶ光景にはいつもながら胸が躍る。しかし、期待に反してアタリは皆無で、ウキが沈むことは一度もなかった。
これからのシーズンに備えての準備と思いつつ、道具の確認などしながら、きれいな海を見てのんびりした一時を過ごした。

 

 

2009年5月21日(木) 伊豆・カゴ釣り

中潮、北西風/静穏、晴れ、水温19.0℃
釣果: カワハギ25cm*2、マダイ23cm*1

この季節は夜明けが早い。4時を過ぎると東の空が白々としてきて、4時半にはすっかり明るくなる。釣り場は人がまばらの貸し切り状態で、いかにも釣れていない状況をうかがわせた。風は弱く波穏やかな海だが、海水には強い濁りがあった。
表層から中層にかけては、小サバとカタクチイワシが群れをなしている。サビキで釣っている人は、コマセを入れずに仕掛けを投入して小サバの入れ食いを楽しんでいた。

夜明けから暫くの間は大サバを期待して中層を攻めたが、型物のアタリはなかった。仕方なく狙いを深タナに変更したが、今の季節はカワハギの活性が高く、投入するとすぐにオキアミを盗られてしまう。竿を頻繁に煽りながら、何とか良型2尾を釣り上げた。カワハギを専門に狙うならば、感度のよいウキと小針に青イソメが有利である。

10時に撤収して一休みし、午後は場所を変えてウキフカセでメジナを釣った。カゴ釣り用のオキアミLでは餌盗りに弱いので、尻尾の部分を小さく切って使用した。こちらもサイズはいまひとつで25cm前後だったが、シャープな引きを堪能した。 

 

 

2009年7月27日(月) 相模湾・自転車釣行カゴ釣り

中潮、西風、晴れ
釣果: ≪ボ≫ フグだけ

7月下旬になっても釣りに行かないのはマズイと思い、自転車で近場の湘南の海へカゴ釣りに行った。普段どおり海岸線にはSトロの釣り人たちがポツポツ居たが、カゴ釣り師は居ない。
相変わらず海には濁りがあるが、一頃よりも若干良くなった気がする。波はやや高く、時々海草が流れてきて仕掛けに絡まった。
青物を期待していたのだが、残念ながら≪ボ≫だった。ハリスを何度か切られ、ようやく釣れたのはフグだった。釣れない時期には日ムラも大きいので、次回は釣果に恵まれるかもしれない。これに懲りずに、また自転車釣行をトライしたい。 

 

 

2009年8月2日(日) 駿河湾・カゴ釣り

中潮、東寄りの微風、曇り/雨、水温24℃
釣果: ワカシ23-28cm*3

釣れていないという噂は聞いていたが、どんな状況だろうかと奥駿河湾の大堤防へ様子を見に行った。
8月の日曜日ということで、天候不順にもかかわらず堤防は青物を期待する釣り人でいっぱいだった。水温は24℃と、この時期にしてはやや低めで、風は弱く波静かだったが、梅雨が流れ込む海は濁りがひどく、青物が頻繁に接岸する状況には見えなかった。
今年初めての奥駿河湾で勝手が良くわからず、とりあえず5時過ぎから型物狙いで深めを探ってみたが、餌も盗られない有様だった。7時頃に諦めて浅タナに変更し、ワカシを3尾ゲットした。サイズはまだ小さく、継続的に釣れるわけではない。
朝方は曇りだった空がだんだん暗くなり、やがて本降りになってきた。雨を我慢して粘る状況でもないので、早々に退散した。
河川の流れ込む湾内などでは、梅雨が明けて海の濁りがとれてからが青物の本格的シーズンになるものと思われる。今年はエルニーニョ現象の影響で太平洋高気圧の張り出しが弱いうえに、遠州灘から房総沖にかけて黒潮が沖合へ大きく蛇行しているのが釣果の冴えない原因と考えられる。 

 

 

2009年8月15日(土) 駿河湾・カゴ釣り

長潮、南東風、曇り/晴れ、水温26.5℃
釣果: ワカシ25-30cm*8、丸ソーダ35cm*10

お盆休みも終盤に入ったので、そろそろ釣り場が空いてきたのではないかと思いつつ奥駿河湾へ向かったが、予想は外れて満員御礼の状態だった。
相変わらず海水には濁りがあるが、水温はほぼ年間のピークに近く、台風通過後にしては珍しくゴミや海草などの浮遊物はなかった。
今年は平年に比べて青物の回遊が遅かったが、ようやくカゴ釣りが楽しめる海況になったようだ。

5:30~7:30はワカシ主体で接岸頻度は非常に高く、7:30~9:30は丸ソーダが主体でポツポツ釣れる状況だった。9:30を過ぎるとアタリはめっきり少なくなるので、朝の涼しいうちが勝負所である。
ワカシ、丸ソーダ共にタナは3ヒロ程度が効率的。平ソーダを期待してやや深めのタナを探ってみたが、残念ながらお目に掛かれなかった。今回はすべてオキアミ刺餌で釣ったが、白バケの方が有利のようだ。オキアミを喰わないのではなく、餌盗りの小魚が非常に多くてオキアミでは餌持ちが悪いからである。 

 

 

2009年8月18日(火) 駿河湾・カゴ釣り

中潮、南東風、快晴、水温25℃
釣果: ワカシ25-30cm*17、丸ソーダ35cm*4

快晴の空からは強い日差しが降り注いだが、秋の訪れを思わせるような爽やかな風が吹いて、半そでシャツでは早朝は寒さを感じるほどだった。釣り場は相変わらず盛況だが、平日なのでお盆休みほどの人出はない。

ワカシの喰い込みは良好で、5:30~9:30頃までコンスタントに釣れた。タナは3ヒロで、白バケよりもオキアミ刺餌の方が有利。魚のサイズが小さいので、針はチヌ1号でオキアミはMサイズとした。遠投するよりも30mほどの距離がよく釣れる。3日前に比べると丸ソーダの接岸は少なかった。
9:30を過ぎて干潮前後になると潮の流れが非常に速くなり、仕掛けの投入から回収まで30秒程度となって喰いも大幅に落ち込んだ。真夏のような暑さではないので、10:00までカゴ釣りを楽しんだ。

今後天気の良い日が続けば海水の濁りも次第に解消し、回遊魚釣りが本格的に楽しめると思われる。海況も秋型に推移するので、鮮度の良い餌とコマセ、目立ちにくい仕掛けが勝敗の分かれ目となる。 

 

 

2009年8月26日(水) 駿河湾・カゴ釣り

小潮、晴れ、南東風、水温25.6℃
釣果: ワカシ30cm*14、丸ソーダ35-40cm*多数

朝方の空は厚い雲に覆われていたが、陽が高くなると晴天になった。夏の暑さは無く、海辺にも秋の気配が感じられた。
今回の釣行は同行者2名の面倒見が大変で、大きな群れで海面を跳ねている丸ソーダの接岸が一段落した10時以降が自分の釣りになった。

丸ソーダは良型も混じり強い引きを楽しめるが、平ソーダにはお目にかかれなかった。
ワカシを釣るには、細ハリスに小さめのオキアミ刺餌が有利だが、良型の丸ソーダに耐えられる仕掛け強度が必要である。

 

 

2009年9月13日(日) 駿河湾・カゴ釣り

長潮、晴れ、平穏、水温24℃
釣果: 丸ソーダ30-38cm*6

日曜日で釣り場は混雑が予想されたが、青物の引きを楽しみたくなったので釣りに出かけた。朝方の込み合う時間帯を避けて、堤防には9時過ぎに到着した。しばらくの間、満員御礼の釣り場を見て歩いたが、揚がっているのは小ぶりの丸ソーダばかりだった。昨日の雨の影響かもしれないが、海水には濁りがあった。

10時を過ぎると納竿する人がではじめ、釣り座にポツポツと空きが出てきた。車から道具を持ってきて支度をし、第一投は10:30となった。
オキアミ刺餌を浅タナに投入すると、すぐにウキが沈んで、丸ソーダの強い引きが伝わってきた。しかし、2尾釣ったところで時合いが終わったようで、アタリがまったく無くなった。その後は深タナに転じ、丸ソーダが時々掛かるという状態が続いたが、13:00を過ぎると刺餌も盗られなくなった。
ソーダが居なければアジが釣れるかもしれないと思い、サビキで堤防駆け上がりを狙ってみたが、まだ時間が早過ぎるようでアタリが無かったので納竿した。
夜を徹しての場所取り釣行と違って、ずいぶん楽でのんびりした初秋の一日だった。 

 

 

2009年9月22日(火) 伊豆・カゴ釣り

中潮、晴れ、北寄りの弱風/平穏、水温23.5℃
釣果: ワカシ37-39cm*12、平ソーダ35cm*6、丸ソーダ*多数

シルバーウイークなので道路も釣り場も込み合うと思われたが、カゴ釣りのベストシーズンなので久々に伊豆へ出かけた。先回の伊豆釣行は5月だったので、実に4ケ月ぶりの伊豆釣行である。
釣り場には夜半に到着して、さっそくアジの夜釣りを始めたが、期待に反してアタリは皆無だった。昨年はこの釣り場でアジが豊漁だったが、今年はダメなのか、それともたまたま潮周りが良くなかったのか?釣り場の状況というのは、やはり足繁く通わないと様子がつかめない。

夜が明けてからは、ワカシ、平ソーダ、丸ソーダが接岸した。各魚種とも浅タナでの喰い込みが良好だが、丸ソーダの大きな群れが頻繁に押し寄せてきて、表層では仕掛け投入と同時にウキが消し込むという有様だった。ワカシはイナダサイズまであと一息である。 

 

 

2009年10月1日(木) 伊豆・カゴ釣り

中潮、雲り/晴れ、北東風9m、水温22.8℃
釣果: ワカシ38cm*4、平ソーダ35cm*1、丸ソーダ*4

秋の深まりと共に、早朝は寒さを感じる季節になった。それでも、10月初めの陽の光はまだ十分に強く、昼間は暑くなってくる。風は強かったが、平日であることから釣り人の数は比較的少なく、なかなかの釣り日和だった。

しかし、一週間前とは違って、肝心の魚影が薄かった。南西風から北東風に変わった後は魚が接岸しないという、この釣り場の典型的なパターンだ。だが、よく考えてみれば、陸上からの釣りでこの程度の釣果を得ることができれば、まずまず満足な結果だったと思うべきなのだろう。

隣の若い釣り人は、コマセバッカンの代わりに小型のクーラーボックスを使っていた。自分以外でクーラーボックスを使っている人を見たのは、これが初めてである。通常のプラスチック製バッカンに比べて価格が安く、コマセの鮮度を維持するには最良の方法である。
この釣り人はまた、手返しが早かった。自分と同時に巻き上げて、自分よりも早く投入する釣り人は滅多にいないのでよく見ると、カゴから下の仕掛け一式を二組用意していて、投入毎にこれを交互に使用するのである。一組で釣っている間に、もう一組に刺餌とコマセを詰めて準備しておくという、有効時間を最大に引き出す生産性の良さだ。こういう人はたぶん、職場においても斬新なアイデアで優秀な業績を出しているに違いない。

 

 

2009年10月15日(木) 伊豆・カゴ釣り

中潮、晴れ、北東風、水温21℃
釣果:マアジ25cm*3、イナダ40-41cm*3、中サバ30cm*2、メジナ28-32cm*3

未明のアジ釣りでは、サイズは良かったが数が伸びなかった。居付きの黄アジではなく、外洋性のアジが回遊してきたようだ。
最初のイナダは、夜明け前の5:30に胴付きバケ仕掛けで釣りあげた。暗いうちは、コマセが垂直に落下してバケに注ぐ胴付きの方が長ハリス1本針よりも有利である。幹糸の全長は1m、自作ハゲ皮オーロラの2本針である。夜が明けてからは、オキアミ刺餌の1本針でもう一尾を釣り上げ、最後の1尾は魚ソーセージの短冊を餌にして釣り上げた。ソーダカツオは殆ど接岸せず、周囲で丸ソーダが数尾あがっただけだった。10時を過ぎた頃から、魚の接岸はごく稀になった。

先回の釣行でも魚ソーセージでワカシを釣り上げたが、この餌は鮮度の問題が無いうえに値段が安い。魚ソーセージを2cmほどの長さで輪切りにして、それを縦に8分割して短冊状にする。1本50円のソーセージから、多量の餌を作ることができる。以前の実験では、魚ソーセージはソーダカツオに対しても効果的だった。ただ、刺餌はそのときの海況によって最適なものが変わるので、いろいろ試してみるのが面白い。
10月中旬には釣れる魚類増えるが、8月から9月のように魚の活性が高くないので数は伸びない。次第に秋が深まったという感じの釣果である。 

 

 

2009年10月23日(金) 伊豆・カゴ釣り

中潮、曇り/晴れ、北東風8m、水温19.7℃
釣果:イナダ40-45cm*3、平ソーダ40cm*1、丸ソーダ*3、中サバ*4

朝の冷気が身にしみる季節になった。夜明けはめっきり遅くなり、冷たい北風が吹く中では、20℃を下回った海水でもお湯のように感じられ

未明のアジ狙いではアタリがなく、夜明け前の胴付き仕掛けでのイナダ狙いも不発に終わった。
早朝に釣りあげたイナダ1尾は浅タナで、陽が高くなってからの2尾は深タナだった。しかし、周囲で揚げた人の様子を聞くと、タナは必ずしも一定ではなく、その時の運によるところが大きい。
特に釣り場が堤防の場合には、投入するポイントも重要である。沖から一直線に入って来る魚を釣るのは確率的に効率が悪い。魚が堤防の存在に気づいて、堤防と平行に泳ぐところを釣るのが効率のよい釣り方である。この時、魚が堤防からどの程度の距離を泳ぐのか、これもその時の運ではあるが、駆け上がりの構造、水深、潮の流れなどあれこれ考えながら仕掛けを投入するのがカゴ釣りの面白味である。

これからの季節では、魚のサイズは良くなるが、なかなか数がでない。澄み切った海水の中で警戒心旺盛な魚を相手にするという、晩秋の難しい釣りになってくる。シンプルで目立ちにくい仕掛け、新鮮な餌とコマセ、適切な投入ポイントなどが勝敗の分かれ目になる。 

 

 

2009年11月27日(金) 伊豆・カゴ釣り/フカセ釣り

若潮、晴れ、北西弱風、水温18.0℃
釣果:アイゴ25-32cm*2 

よく晴れた小春日和で、紅葉に染まった伊豆の山々と碧一色の海の色が対照的な調和を感じさせた。夜明けは遅く、6時を過ぎた頃からようやく周囲の景色が闇の中から少しずつ浮き上がってくる。東の空が白々してくるのは、6時半を過ぎてからだ。

最初に竿を出したのは道路から近い磯場で、第一投は午前7時だった。いかにも回遊魚が釣れそうな感じがしたのだが、期待に反してまったくアタリが無かったので、ここは8時過ぎに撤収した。

次に竿を出したのは釣り人の少ない堤防で、良型のメジナを期待して10時頃からフカセ釣りを始めた。コマセを撒くと水面に小魚の舞うのが見えるので、その下には良型がいるかもしれないと思った。投入毎に魚が釣れたが、15cmほどのメジナの幼魚と、20cmほどの海タナゴだけだった。リリースするのが面倒なばかりで面白味が無く、昼前にフカセ釣りをやめた。
この場所で午後からカゴ釣りをしても釣果は期待できないだろうと思ったが、まだコマセが残っていたので午後1時から3時までカゴ釣りをした。≪ボ≫を覚悟していたが、意外にも良型のアイゴが釣れた。
アイゴは地方によって評価が分かれ、静岡あたりではバリと呼ばれて厄介者扱いされる魚である。しかし、土産が無いのは寂しいので、毒のあるヒレをハサミで切り取り、内臓を除去して持ち帰って刺身にした。焼酎の緑茶割を呑みながら、わさび、生姜、ポン酢の合わせで刺身を食べた。よく脂がのっていて見た目は旨そうだが、メジナやカワハギの刺身に比べると食味が劣るのは否めず、独特の匂いが気になった。 

 

 

2009年12月8日(火) 伊豆・カゴ釣り

小潮、晴れ、北東風、水温20.7℃
釣果:中サバ30cm*1、カワハギ25cm*1 

今年最後のカゴ釣りにでかけた。釣り場には夜半に到着したが、釣り人の姿はない。師走の寒空の下でも、魚が釣れれば釣りをする物好きはいくらでもいるはずだが、誰もいないところをみると釣果は期待できないと見込まれた。黒潮波及で20℃を上回る海水からは、まるで温泉のように湯気がもうもうと湧きあがっている。

1:30-2:30の間アジ仕掛けを投入したが、水温が高いにもかかわらずアタリは皆無だった。防寒武装なので寒くは無かったが、釣れる可能性がないので車に引きあげた。
4時頃になると数名の地元釣り師が釣り場に入るのが見えたので、そろそろ釣れるのかと思って釣りを再開したが、夜明けまでに釣れたのは中サバ30cm*1のみだった。
今の時期は夜明けが遅いが、6:30を過ぎると辺りが白々としてくる。最盛期とは比べものにならないが、それでも釣り人の数が少しずつ増えてきた。仕掛けをカゴ1本釣りに変更して淡々と投入を繰り返したが、10:00までに釣れたのはカワハギ20cm*1だけだった。風の弱い穏やかな晴れの日で、一応≪ボ≫は免れたし、今年のカゴ釣り納竿に相応しい釣行だった。

今年は釣行回数が少なかった。釣り場が込み合っているとか、天候が悪いとか、怠ける言い訳には事欠かず、つい出そびれてしまった。来年は何がしかの目標を決めて、もう少しアクティブに釣りを楽しみ、釣りの奥深さを探求したいと思う。 

 

 

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